【考察】井口監督はなぜ柳田を敬遠しなかったのか?千葉ロッテのサヨナラ負け振り返る

【考察】井口監督はなぜ柳田を敬遠しなかったのか?千葉ロッテのサヨナラ負け振り返る

4月15日の鹿児島での千葉ロッテ対ソフトバンク戦で9回裏の井口監督の采配を振り返ってみたいと思います。

この試合は5-5の同点の9回表にロッテ打線がサファテから劇的な勝ち越しを決め6-5とリードを奪いました。しかしその裏、ロッテの抑えの内が1アウト1塁からソフトバンク柳田にまさかのサヨナラ2ランホームランを打たれてしまい、悔しい敗戦となってしまいました。この場面での柳田との勝負は正しかったのか?井口監督はなぜ敬遠しなかったのか?考察してみます。

 

内川とデスパは代走でベンチに下がっていたので、柳田敬遠は全然アリだった

もう一度サヨナラホームランを打たれた際のシチュエーションを振り返ってみます。6-5とマリーンズ1点リードの9回裏、1アウト1塁と一発打たれたら逆転負けの場面で次の打者は3番柳田。この時、すでに4番内川と5番デスパイネは代走を出された為ベンチに退いており、ソフトバンクの4番は高田、5番は城所となっていました。ですので、ロッテファンからも無理に柳田と勝負せずに、敬遠して高田・城所と勝負するべきだったとの意見も多く出ています。

井口監督は勝利に徹しなかったのでしょうか。いいえ、そんな事はありません。井口監督は勝ちに行った結果、惜しくも破れてしまったのです。それを裏付けるために井口監督がいかに勝利に拘る選手であったか、現役時代のエピソードも交えて井口采配の真意に斬り込んでいきます。

 

西武西口の引退試合で四球を選んだ井口監督のガチエピソード

井口監督のガチエピソードで思い出されるのが、監督がまだ現役だった2015年9月28日の西武戦です。この試合は西武の大エース西口文也の引退試合でした。西口が登板したのはスコアはロッテが1点リードの場面で、5回裏2アウトから打者1人のピンポイント登板という形でした。そこで西口の最後の対戦相手として打席で対峙したのが井口監督でした。カウントはフルカウントとなり、西口の伝家の宝刀である渾身のスライダーが投じられました。普通であれば空振りをして引退に華を添えてもいいところですが、井口監督はバットを動かさず、しっかりと見送ります。結果フォアボールwまぁ審判もストライクを取ってやれよってところではありましたがwいかに名選手の引退試合であろうと、三振を選ばず勝利のために四球を選択した井口監督は、勝利への強い執念を持っていると言えるでしょう。

補足すると、このシーズンのロッテはクライマックスシリーズ進出がかかる3位争いをまさに西武としているところでしたから、簡単に1つアウトを献上できないという事情もありました(この年はゴールデンイヤーアゲインで盛り上がりましたね)。まあ、常勝軍団のダイエーに在籍し、ホワイトソックスで世界一の経験もしている井口監督ですから、勝者のメンタリティーが備わっているのは当然ですね。

 

長いペナントレースでの優勝を見据えての柳田勝負だった

話は戻り、ではなぜ井口監督は柳田と勝負したのでしょうか?試合後のインタビューで井口監督は「ベンチとしては勝負したいところだった。四球で出せば逆転のランナーになるので」と言っていました。注目すべきは「勝負したいところだった」と言ってるところです。敬遠した方が合理的だと思われる場面で勝負をしたかった理由があるはずです。

察するに、ペナントレースという長い勝負に勝つためには、ここで柳田を抑えロッテナインに自信と勝ち癖を付けなければならないと判断したんだと思います。仮に敬遠をして高田と城所を抑えて勝ったとしても”柳田に逃げて勝った”のでは意味が無いと考えたに違いありません。もっと言うと、長いペナントレースどころか、3年とか5年とかの長い時間をかけて常勝チームを作っていくために必要な采配だったのでしょう。

これが野村克也監督のようなID野球であれば迷わず敬遠なのでしょうが、井口監督はデータを使いながらも気持ちや雰囲気なんかも大事にしているように思えます。それだけに”サファテから勝ち越し、柳田を抑えて勝利”を目指したのではないでしょうか。確かにあそこで柳田を抑えて勝ってれば、ロッテファンのみならず、他球団のファンも「今年のロッテは強い」と思わせることができたでしょう。それだけにサヨナラ負けは残念でなりません。しかしながら、シーズンはまだまだ序盤です。ここから巻き返していきましょう。マリーンズファイティン!!

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